WinActorは操作対象をウィンドウごとに持っているタイトルや、ファイルパスで判断をしています。
シナリオ作成時から、ウィンドウのタイトルやファイルのパスが変わってしまうとエラーが発生してしまいます。
例えば、ウィンドウタイトルの末尾にバージョンや日時が付与されている場合、操作対象のウィンドウタイトルが変化することで、エラーが発生し、動かなくなる可能性があります。
ファイルパスの場合は、プロパティに設定したファイルパスと一致している必要がありますが、ウィンドウタイトルの場合はある程度操作対象に自由を利かせることができます。
本記事では、ウィンドウ識別ルールの確認方法と修正方法を説明します。
1.ウィンドウ識別ルール
WinActorがウィンドウを操作するとき、「ウィンドウ識別名」に設定されたウィンドウを操作します。
この「ウィンドウ識別名」は「ウィンドウ識別ルール」で管理されており、シナリオ実行時はこのウィンドウ識別ルールに従って、操作対象のウィンドウを選択します。
ウィンドウ識別ルールを変更することで、操作対象のウィンドウを選択する際の識別を緩和することができます。
2.ウィンドウ識別ルールの確認方法
手順1
フローチャート画面のウィンドウ識別ルールアイコンをクリックし、ウィンドウ識別ルールを開きます。(下記画像の赤枠)
手順2
ウィンドウ識別ルール画面の左枠から対象のウィンドウ識別名をクリックします。
ルール
識別情報:4つの識別情報をもとに、ウィンドウを識別しています。
識別方式:ウィンドウを識別するための方式を選択します。
文字列:比較対象となる文字列を表示します。
記録時情報:文字列の記録時の内容です。
識別情報
ウィンドウタイトル:ウィンドウのタイトルバーに表示される文字列を表示します。
ウィンドウクラス名:アプリケーション作成者がアプリケーションに付与する内部的な名前を表示します。
プロセス名:対象アプリケーションのファイル名を表示します。
ウィンドウサイズ:ウィンドウの幅および高さを表示します。
シナリオ実行時は識別情報ごとに、文字列に設定された値と表示されているウィンドウの識別情報を識別方式で比較し、ウィンドウを識別します。
3.ウィンドウ識別ルールを修正し、ルールを緩和する
ウィンドウの識別が上手く行われない場合、ウィンドウ識別ルールの「ウィンドウタイトル」の設定を変更して対処します。
タイトルに規則性がある場合、タイトルが固定の部分を指定することで操作対象を正しく認識することが可能になります。
例:「受注管理ログイン画面」を「含んでいる」
タイトルが不変の部分だけを「文字列」に設定、識別方式を「を含む」や「で始まる」に設定することで、タイトルが変わってしまうケースに対応することができます。